第35回人工呼吸セミナー

プログラム(日程表)

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35回フ゜ロク゛ラム_1日目_日程表 35回フ゜ロク゛ラム_2日目_日程表
3月2日 12:30~13:10 ランチョンセミナーのご案内

現地で参加された方を対象に自治医科大学の方山真朱先生をお招きし,急性期人工呼吸器管理の新しい話題についてランチョンセミナーを開催いたします。
現地参加される方は是非ご参加ください。

演題名:目で見て学ぶ人工呼吸関連肺傷害
演者:方山 真朱先生
所属:自治医科大学 麻酔科学・集中治療医学講座 集中治療医学部門

集中治療室で働く上で、人工呼吸関連肺傷害を正しく理解することはとても重要です。 特に「人工呼吸器は肺を治療するのではなく、逆に傷つける可能性がある」ということをしっかりと認識する必要があります。 近年では、人工呼吸器だけでなく、自発呼吸が肺に傷害を与えることも明らかになってきました。
肺保護換気は人工呼吸関連肺傷害を防ぐ上で大切な役割を担っています。皆さんの施設でも、肺保護換気を意識した人工呼吸器の設定が行われていると思います。 しかし、肺保護換気を適切に行っていても、人工呼吸関連肺傷害を完全に防ぐことはできません。また、人工呼吸関連肺傷害を早期発見することも困難です。 肺傷害により浸潤影が生じたり、気胸や縦隔気腫が生じた場合は、すぐに認識できるかもしれません。しかし、人工呼吸関連肺傷害は本来健康な他の臓器にも傷害を与えるため、肺だけでなく他の臓器にも注意を払う必要があります。 人工呼吸関連肺傷害を理解し防ぐためには、肺の局所的な換気状態を視覚化することが有用です。 患者さんの呼吸パターンや人工呼吸器のグラフィックは、肺全体の換気状態を把握できますが、肺の局所的な換気状態がわかりません。 近年、電気インピーダンス断層撮影(EIT)や4次元呼吸同期CT(4D-CT)を用いることで、肺の局所的な換気がどのように行われているかを知ることができるようになりました。これにより、最適なPEEPの設定や自発呼吸の質を評価する取り組みが行われています。 本講演では、肺の局所的な換気を動的に視覚化できるEITや4D-CTを用いて、人工呼吸関連肺傷害を目で見て学べるように解説します。 医師だけでなく、他の医療スタッフにも理解しやすく、明日からの臨床に役立てられるような内容を提供したいと考えています。